この記事ではデータベースのバージョンアップ方法について解説します。
データベースのバージョンアップとは
Oracle Databaseには12c、19cといったバージョンが存在し、新バージョンが続々とリリースされています。
Oracle Databaseではバージョンごとに公式サポートの期間が決められています。
古いバージョンをそのまま使い続けることも可能ですが、公式サポートを受ける場合はサポート期間に合わせてバージョンを更新していく必要があります。
現在はサポート期間の長い19cへのバージョンアップが一般的となっています。
バージョンアップの方法はアップグレードユーティリティであるDBUAを使う方法と、データ移行による方法があります。
DBUAによるバージョンアップ
Oracle DatabaseにはDBUA(Database Upgrade Assistant)と呼ばれるアップグレードユーティリティが用意されています。
DBUAを使用するとGUIベースでバージョンアップが可能です。
ただし、一気に古いバージョンから最新バージョンまで上げる際は、何段階かに分けてバージョンアップが必要な場合があります。
データ移行によるバージョンアップ
新しいバージョンのDBを別に作成し、旧バージョンのDBのデータを新バージョンのDBに移行する方式です。
一般的にはバージョンアップの際はこちらの手法をとることが多いです。
データの移行方法は以下のようなものがあります。
・Data Pumpによる移行
Export/ImportのユーティリティであるData Pumpを使用する方式です。
移行元のDBでData Pumpを利用してダンプファイルを作成します。
作成したダンプファイルを移行先のDBへコピーしインポートを実施します。
・トランスポータブル表領域による移行
トランスポータブル表領域は表領域を他のDBへ移動できる機能です。
表領域を読み取り専用にし、データファイルをそのまま移行先のDBへコピーします。
その後メタデータのみをExport/Importによって移行します。
Data Pumpのみを使用する方式よりも高速に移行できますが、細かい制約も存在する方式です。
・レプリケーションツールによる移行
Oracle DatabaseにはGoldenGateというレプリケーションツールが提供されています。
異なるバージョン間でもデータを複製することができるため、移行ツールとしても利用されています。