この記事ではマルチテナントアーキテクチャについて解説します。
マルチテナントアーキテクチャとは
マルチテナントアーキテクチャとは1つのインスタンスで複数のDBを管理するアーキテクチャです。
リソースを複数のDBで共有することによって、効率的にリソースを使用することができます。
マルチテナント構成は基盤となる「CDB」とそのCDB内に作成する「PDB」で構成されます。
コンテナ・データベース(CDB)
データベース全体を管理する領域です。
CDBは1つの「CDB$ROOT」と1つの「PDB$SEED」で構成されます。
CDB$ROOTはCDBを管理するための情報が格納されます。
PDB$SEEDはPDBを作成する際のテンプレートとして利用される読み取り専用のデータベースです。
プラガブル・データベース(PDB)
業務データを格納するためのデータベースです。
従来のデータベースはマルチテナント構成ではPDBに該当します。
アプリケーション・コンテナという機能があり、複数のPDBで共用できるアプリケーションルートというPDBを作ることもできます。
Oracleのサポート状況
Oracle Database 20cから従来型のDB(非CDB)はOracleのサポート対象外となります。
そのためマルチテナント構成が唯一のサポート対象のアーキテクチャとなります。
20c以降でOracleのサポートを受けたい場合はマルチテナント構成への移行が必須になります。